(8)実戦のための基礎練のおさらい
各基礎ドリルで練習してきたそれぞれの技術を実戦ではどのように生かしていくのか。これを理解・体験させた上で、新たにオフボールでの動き方、スペーシングなどの知識を加算していくことが重要。
そこで必要となるのが、個人技(ドリブル・パス・シュート)の使い方を知ることである。
☆ドリブル
・ ディフェンスをずらして次のプレー(パス・シュート)のジャマをさせないために使う
・ アウトナンバーを作るために使う
速く前に進むにはパスするほうが速いのは当然だが、そのパスする相手が前に居ない、居てもディフェンスにマークされているのではスティールされるリスクが高すぎる。逆に自分がノーマーク、もしくは前方に大きなスペースがあるのならドリブルで進んだほうが安全で速い。
また、マッチアップされたディフェンスを抜くことができるなら、そこでアウトナンバーができる
・ ドリブルしながら、味方・相手の次の動きを見る・予測する
・ 終盤のゲームコントロールは例外だが、ただ横に移動するだけ、ディフェンスを抜くことが出来ず、ただ時間を使うだけのドリブルは不要
☆パス
・ 愛情(思いやり)が大事
相手が次にどういうプレーをしたがっているかを感じる力、そのプレーにつなげやすいコース・速さのコントロール、もらう側はそれを全力で受け止める(簡単に手放さない)
自分の都合だけで、一方的にボールを出したり、自分を見てない相手にボールを要求し、くれないことに怒ったりしても良いプレー(ゴール)には繋がらない
・ 止まっているレシーバーにはパスしない
ディフェンスは常にパスカットを狙っていることを考えてパスすることが大事
止まっている相手へのパスは読まれやすい
・ ボールを放したあとにディフェンスにスキができる
パスアンドラン(ギブアンドゴー)に対応できるディフェンスは、ミニバスでは、かなりレベルの高いプレイヤーもしくはチームと思う。ボールに意識を持っていかれたディフェンスを抜くことが一番簡単
・パスのスピードは、レシーバーのスピードでなく、ディフェンスの動き・スピードに合わせて変える
レシーバーがスピードに乗っているときは速いパスが出せるのに、レシーバーが歩いていたり、止まっていると、パスが遅くなるのはだめ。
ディフェンスが、パスカットする気がない、出来ないところへのパスなら、ある程度遅いパスもアリだが、それ以外は、一定以上のスピードのパスしか出させない。
・ロブパスは初めは禁止
大きい選手が居る場合、裏へのロブパスが有効になることは多いが、ミニバスでは、それを意図して出来る子は少ない。クセにならないように、初めは徹底して禁止にする。
・ パスミスの原因は、パサー・レシーバー両方にある
ミニバスの試合で、パスをスティールされる場面をよく見たが、その際、多くの指導者は、パサーではなく、レシーバーがフロントミートをしなかったことを叱っていた。しかし、それは、そのプレーのミスのほんの小さな要因でしかなく、ミスを改善する本質ではないことを気付けない指導者が多いのが残念で仕方なかった。
パサーは、味方だけでなく、ディフェンスの位置・動きを見ていたか?
レシーバーとの距離は、自分が速く正確にパスできる距離だったか?
レシーバー(パスコース)を見すぎていなかったか?
スティールされる主な原因は、パサーにある。
しかし、より確実にパスを繋げるには、レシーバーのノーマークになる(ディフェンスをずらす)ための動きこそが重要である。
☆シュート
・ シュートを打ってオフェンスを終わる(ターンオーバーを減らす)
・ 自分のフォーム・リズムでシュートする
打たなければ得点にはならないが、無理な体勢から打っても得点できる確率は低い。無理なタフショットにならないことを前提に攻め方を工夫する。
・ いつも前にディフェンスがいることを想像して練習する
キャッチからリリースまでを速くできているか?(もらい足の重要性)
ディフェンスとの距離がどれくらいあれば自分のシュートが打てるのか、また相手との高さの違いを認識できているか?
・ ショートセレクションの決まりごとを作る
闇雲に打っても入らなければ流れがくることはない
ゴール下や、インサイドからのキックアウトであれば、迷わずに打つ!など
子供たちのシュートレンジ、シュートスキルに合わせたチーム内のルールを浸透させるためのもの
0コメント